我が家は当初、このような漠然とした不安を抱いて、初めての海外駐在生活に家族で臨みました。
「ヒューストンってこんな所」というイメージをまずはつかみたいですよね。
本記事では、ヒューストンに駐在や留学が決まった方向けに、ヒューストンの概要を、住民の目線でまとめています。
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アメリカのヒューストン(Houston)の基本情報
アメリカ、テキサス州、ヒューストンの場所

アメリカ合衆国の中央、南側に位置するテキサス州。アメリカの中でも大きな州です。
州都はオースティンですが、「ダラス」や「ヒューストン」に日本人(主に駐在員)が多く住んでいます。
ヒューストンの緯度は、日本だと鹿児島県の南側にある屋久島あたり。とても温かい(暑い)地域です。
※ちなみに、ニューヨークの緯度は青森市あたりなのでかなり寒い地域。
ヒューストンってこんな都市

こちらは、地図で見るヒューストンです。中心のダウンタウンには企業がたくさんあり、西に行くとMemorial地区、Katy地区と、日本人が多く済むエリアがあります。
- 全米第4の都市で、人口232万人(2020年)
- Dallas・Austinと並びTexasを代表する都市。
- 在住日本人:約3,000人
- 石油化学プラントの集積地
- 宇宙開発・医療機関の先端地
- スペイン語も多く聞かれ、移民が多い
- タイムゾーン:CST (Central Standard Time Zone)
- 日本との時差:13 or 14時間(サマータイム中)
日本から直行便有
- 羽田-ヒューストン(IAH): ANA:約14時間
- 成田-ヒューストン(IAH): United:約14時間
日本からは直行便、しかも羽田からANAが通っているので交通の便も良いです。
一方で、実はダラス経由で帰った方が飛行機代が安くなったりもします。(裏技)
駐在家族はどこに住む?日本人が多い生活エリア
先に地図で見たように、駐在員にはKatyエリアとMemorialエリアが人気です。
日本人が多く住むエリア①Katy(ケイティ)地区

Katy地区は、比較的治安のよい住宅街で、学区のレベルも高いため、子育て世帯や駐在者に人気のエリアです。
住宅は「一軒家」タイプがメインです。Cinco Ranch(シンコランチ)周辺が栄えています。
Texas99という高速道路を挟んで東側は古く、西に行くほど新しい住宅地(開発中エリア)となります。Katyの南側は治安が悪めです。
ダウンタウンからは車で1時間ほど離れるため、テレワーク不可で通勤が多い人は少し大変かも。
日本人が多く住むエリア②Memorial(メモリアル)地区

Memorial地区は、ダウンタウンとKatyの間にあります。KatyからはI10を使うと車で約20分。
ダウンタウンに通勤する場合は、Memorialの方が近くて便利です。また、
- 日本語補習校
- 日本語幼児教室(ベア・チャイルド)
- 日本人医師のいる病院・歯科
- 三水会センター(日本語の図書館がり、商工会イベントが開催)
- 日系スーパー(Seiwa,Daido)
といった、日系の施設が集まっているのも便利です。
住宅は、アパートタイプ(日本で言う、マンション)が多めです。
Memorialの南側は治安が悪めで、Memorial自体もKatyと比較すると最近治安が悪くなってきています。
気候・環境・自然災害
気候・気温

- 夏が非常に暑くて長い。40度を超える日も多い。
- 春・秋は昼夜の寒暖の差が激しい
- 日差しが強いため、サングラスは必須。日照時間も眺め。
- 雨はスコール的なものが多いが、1か月間振らないことも。
注意すべき動物・虫
- ワニが生息。たまに住宅街に出現して警察が出動。
- 毒蛇もいる
- ヒアリが多い。普通の有でもかなり攻撃的で、基本的には噛んでくる。服や靴下の中にも侵入して噛んでくる。子供の外遊び時に要注意。
- リスやスカンクが道路を渡る。可愛いが、轢きそうになって焦ると事故の元
- 外で遊ぶとだいたいリスを見ることができる。可愛いが、狂犬病を持っている可能性があるので、触らない(特に子供)
- 夜になるとシカやコヨーテ等の大型動物が出る地域(ジョージ・ブッシュ・パーク等)があるので、夜の運転は注意(鹿の標識が立っていたりする)
自然災害
- ハリケーン:毎年のように襲来→停電などのリスクが高い(ハリケーンシーズン:6~11月)
- 寒波:1~2月あたりに、数日だけマイナス8度ほどになることが近年続く。2021年に1週間停電した過去がある。学校や保育園も休校になる。
- 地震:基本的には発生しない
子育て環境|学校・保育園・習い事
現地校(日本人学校→なし)

ヒューストンには日本人学校がないので、現地校に入学するしかありません。
公立校は小学校~高校まで授業料が無料です。(ランチ代有料。各イベントで寄付もあるが自由度が高い)
私立学校もありますが、例えばKaty地区は公立校のレベルが高く、「荒れている」等の問題はない模様。駐在家庭も問題なく公立校に通わせています。
事前に日本語補習校のHP「District 別通学校」などで、公立学校に住む日本人数を確認できますので、
- 日本人が多い方が良い
- 日本人が少ない方がいい
- 全く日本人がいない学校が良い
等、家族の方針を決めて探しましょう。
保育園・プリスクール

アメリカの場合は、両親が両方働いていなくても、子供を保育園に預けることが可能です。
が、日本と比べると、非常に高額です。(週300ドル前後。月:15~20万円/1人)
駐在員の場合、会社が補助を出してくれるところが多いです。(3歳~のところが多い)
3歳までは、教会系の保育園(安い)に自費で入れる方が多いです。
保育園の質は日本以上にピンキリなので、必ずいくつかの施設を見学(保活)をして選びましょう。
日本語補習校
ヒューストンでは、現地の学校を土曜日だけ借りて授業をしています。
幼稚部(年長クラスのみ)~高校生まであります。ヒューストン校は、世界に数ある日本人学校の中でも生徒数が多く、大規模な方です。
教科書は、事前に日本で財団からもらってくるか、現地の大使館から入手します。いずれも無料です。
教師数が足りない時は、保護者の中から教師を募集することも。教員免許を持っていると、採用される可能性が高くなるかも?
習い事

駐在家族に人気のヒューストンでの習い事はこちら↓
- 塾…ヒューストンではenaと駿台予備校が有名な日系塾。帰国子女受験対策や漢検・英検の受験も可能。現地の公文式もあります。
- 運動系…水泳、体操、空手、テコンドー、ジム(親向け)等。
- 芸術系…ピアノ、バレエ、絵画、等
- 英語系…親向けのESLの他、子供の授業サポート向けに家庭教師を雇う家庭も
日系コミュニティ

ヒューストン日本商工会(JBAH)
ほとんどのヒューストン駐在企業が加入している、会社ベースのコミュニティです。
三水会センターや日本語補習校の運営母体でもあります。会員は、散水間の図書館を無料で利用できます(借りられる本は上限有)
※非会員かつ補習校の生徒でない場合、図書館の利用は有料($20/半年)になります。
【参考】:三水会図書館ホームページ
商工会では、毎月様々なイベントを実施しています。(例↓)
- アロマオイル作り
- アイシングクッキー作り
- Back to School講座
- 子供向け読み聞かせ「あそぼ~会」等
- 月会報
会員は、何かしらの役割が与えられることがあり、基本的には会員のボランティアで成り立っているようです。
グレーターヒューストン 日本人会(JAGH)
個人・家族を対象にしたコミュニティ。有料。駐在企業の他、現地の永住者が多く加入してます。
年に何度もイベントを開催しています。
- 例)新年会、クリスマスパーティ、テニス、ゴルフ等。
商工会と比べると小規模ですが、商工会と一緒にイベントを企画してやることが多いです。

新年会で子供が餅つきをした様子↑
各種スポーツコミュニティ多数
ヒューストンは日本人が多いため、各種スポーツコミュニティも活動も盛んです。
- サッカー
- ソフトボール
- テニス
- フットサル
- ゴルフ
といった主要スポーツは一通りあります。主に土日に活動しており、子連れで来ている人もいます。
住宅事情と住環境
家タイプはアパート?一戸建て?

日本人駐在家庭に人気のKatyとMemorial地区で言うと、下記のように住宅タイプが分かれます。
- Katy…ほぼ一戸建て
- Memorial…メインはアパート(日本で言うマンション)。戸建てもあるが、狭くて古め
- 「せっかくだから広い戸建てに住んでみたい」
- 「セキュリティが安心なマンションが良い」
- 「子供が小さくて、近所迷惑を考えたら戸建てかな…」
- 「豪華共用施設がついている、高級マンションがいい」
等と、人によって戸建てとマンションのどちらが良いかは異なります。ご家族でよく相談して決めてくださいね♪
家賃
コロナ後に、大きく上がったようですが、ニューヨークやカリフォルニアのような大都市と比較すると安いです。
注意点として、一軒家の場合、景観保全のための芝の管理が必要で、定期的に下記の手入れが必要となり、経費が掛かります。
- 芝刈り
- スプリンクラーでの水やり
- 害虫対策(ペストコントロール)
光熱費

夏場の電気代(冷房)が高くなります。一軒家の場合は、スプリンクラーの水道代金の負担も多いです。
電気代金…夏は月200ドルを超え、冬は月50~80ドル。かなり季節によって差がありました。
水道代金…スプリンクラーありで月150ドル程。雨が降るとスプリンクラーを止めて節約できるため、月80ドル程に。
ガス代金…月20ドル程度。(コンロ、シャワーで利用。浴槽は未使用)
食料・日用品・ガソリン|スーパーマーケット
食料・日用品の価格はNYや他の年とほぼ値段が変わらず、総じて物価は高いです。ただし、ガソリンは比較的安め。(1ガロン=2.5ドル前後→1リットル=98円程度)
- 日系スーパー「Seiwa、Daido」
- アジアスーパー「Hmart」
- アジア系ネットスーパー「Weee!」
があるため、日本食の自炊は可能。ネットスーパー「Weee!」はかなり重宝するため、使っている人が多いです。
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駐在家族が良く使うスーパー
- Whole Foods Market(ホールフーズマーケット)
- Trader Joe’s(トレーダージョーズ)
- Target(ターゲット)
- HEB(エイチ・エー・ビー)
- Walmart(ウォルマート)
- Costco(コストコ)
- Kroger(クローガー)
- Hmart(エイチマート)
- 日系スーパー(Seiwa・Daido・片桐など)
上記スーパーについて、価格帯や客層等の基本情報を下記記事で紹介しています。↓

外食
数多くの多国籍料理屋があります。(日本・韓国・中国・ベトナム・タイ・アメリカ・メキシコ料理など)
アジアンタウン、チャイナタウンもあります。
ファストフードチェーンは多く、「What a burger」はテキサス発でボリューミー。Costcoのホットドックが安いです(飲み物付きで1.5ドル)

日本食は、ラーメン屋・寿司屋が多いです。辻田・くら寿司・牛角等、日本でも見かけるチェーン店もあります。

娯楽
- ヒューストン宇宙センター(NASA)がある(フロリダにあるものと比べると、評判はイマイチ。)
- ショッピングモール(メモリアルシティモール、ガレリアモール、ケイティミルズ等)には付属の映画館・服や雑貨のお店・フードコート等があるが、日本と比べると規模が小さい。
- KatyMillsはアウトレット商品が売っている。
- ヒューストン・プレミアム・アウトレットあり。
- ダウンタウンに動物園、水族館、博物館、美術館がある。無料開放日有
- 室内スカイダイビング体験ができる施設がMemorialにある(人気なので要予約)
- 2~3月にロデオが開催されたり、常時乗馬体験できる施設があったり、カウボーイの名残がある
- 地域のコミュニティプール・テニスコートが無料で使える。ゴルフ上も近くて安い。
- 大きな牧場(Farm)で、ハロウィン・クリスマスのイベントが子供に大人気。
- 三水会センターでは、大人向けの制作イベント(アイシングクッキー作り等)や、子供向け読み聞かせイベントが毎月開催。ボランティアも随時募集中。
- 三水会センター図書館は小さいながらも、本はかなり充実している。漫画や雑誌もある。
牧場イベントについてはこちら↓

無料開放施設についてはこちら↓

交通手段は、ほぼ車

電車はダウンタウンの一部を除いてあまり整備されていないため、車移動が基本です。治安の面でも、車の方が安心です。(車を買えない人が公共交通機関に乗るケースが多い)
そのため、東西に走る高速道路「I-10(アイ・テン)」を中心に、通勤時間帯はかなり渋滞します。
テキサスは運転免許をとるのがアメリカの中でも簡単。16歳から免許が取れます。そのため、
- 運転が荒い人
- スピードを出しすぎる人
- 壊れた車に乗る人
も多いです。
また、道に穴が開いていたり、道がガタガタだったりと、悪路も結構あります。(Memorial、Downtown等)
医療

日本語の通じる病院
日本語が通じる医師・・スタッフがいる医療機関リストに記載の通り、
- 歯科
- アレルギー内科
- 小児科
- 産婦人科
は日本語が話せる医師がいます。小児科には受付にも日本人スタッフが常勤しており、頼もしく感じます。
そのため、遠くからも日本人医師のもとへ通っている人も多い印象です。
日本式健康診断・人間ドック
以前は、日本人医師日本人駐在員のみに特別に人間ドックを行っていた(婦人科以外)のですが、2024年5月以降はサービス終了となりました。
現在、大人向けに日本式の健康診断を実施しているところはないため、多くの方が、他都市への出張や、日本への一時帰国で受診されているようです。
子供は、BlueFishで日本語で健康診断をしてもらえます。

薬・処方箋
日本と同様に、病院で処方箋を貰ったら、受け取りたい薬局をこちらで指定し、薬局まで取りに行きます。
ただし、日本に比べて医療費が非常に高いため、ほとんどの現地の人は、めったなことでは病院に行かずに、自分で薬局で薬を買って対応しています。
薬局は数多くあります(CVS、Walgreens等)。
治安・人種
治安

ヒューストンは、アメリカの中では比較的治安が良い都市で、大麻も許可されていません。
一方で、銃規制は緩く、夜間の外出は基本的にNG。また、路上に物売り・ホームレスがいるなど、地域によっては治安の悪いところもあります。
Katyは公立学校のレベルが総じて高く、治安も良い
ちなみにヒューストンで最も治安が良い場所として人気なのがKaty地区。基本的に戸建てになるため、小さな子連れ駐在員家族に人気。
Grand lakes周辺はホームレスの生活禁止令もあるため、街も綺麗で治安が良い。
とはいえ、Katyの南側、西側は開発中のため治安が良くない地域も。
新しく家賃の低いアパートも作られており、低所得者層が増えると学区レベルも下がったりしますので、最新情報をチェックすることが大切です。
治安を調べるのにも役立つ、学区レベル検索サイト
学区が良いところは総じて治安も良いとされる場合が多いので、学区検索ツールで調べるのがおすすめです。(下記記事に記載)

人種
テキサス州がメキシコに接しているため、スペイン語圏の人が多いです。
学校で配られるプリントも、表面が英語、裏面がスペイン語だったりするし、街でもスペイン語が良く見られます。
白人・黒人・アジア人・ヒスパニック系と、かなりダイバーシティにあふれています。
【感想】子連れ駐在家族がヒューストンに住んでみて
ヒューストンの良いところ

- 移民が多い地域であるため、日本人でも暖かく接してくれ、人種差別もほぼ聞かない。(私は1回も差別にあったことがない)
- 移民が多いため、英語教育のESLも豊富。
- 優しい人が多い(ヒューストンは「人が良い」と良く言われる)
- 日本へ直行便がある
- アメリカのハブ空港(IHA)があり、出張に行きやすい(国内・海外ともに)
- アメリカの中では、生活費が安い(家賃、外食費等)
- アメリカの中では、比較的治安は良い方
- 日系のスーパーや補習校があるため、生活するうえで大きな問題は少ない
- 冬でも、寒波を除けば温かくて過ごしやすい
- 商工会をはじめ、ほとんどの日本人スポーツコミュニティがある
- 「日本語補習校、日系スーパー・日本語が通じる病院、日本語の図書館」がMemorialに集中しており、英語・運転が苦手でもMemorial周辺に住めばさほど生活に困らない
- 日本人が、多すぎず少なすぎない。そのため、面倒なつながりは少なく、困ったときには助け合えてちょうどよい距離感。
- 自然が豊かで、子育てするには良い環境
ヒューストンの不満なところ

- 夏が長くて暑すぎる(40度を超える日ばかり)
- 夏は子供があまり外で遊べない(→室内で過ごすか地域の無料プールに行く)
- 車がないと生活できない。一人1台必要
- 中国人コミュニティが強く(特にKatyの一部地域)、よく中国人に間違えられる
- (アメリカ全土に言えることだが)インフラが弱く、ハリケーン等でほぼ毎回停電&復旧も遅い
- (アメリカ全土に言えることだが)築年数がかなり立った家も多く、不具合が多数発生
- (アメリカ全土に言えることだが)場所によっては治安に注意する必要があり、夜間の外出や女性の一人歩きは好ましくない
- 銃規制が緩いので、時々不安になる(今のところ生活してて銃を目にしたことはない)
- 娯楽があまりない
まとめ
アメリカ第四の都市、テキサス州にあるヒューストン。日本人も多く、KatyやMemorial地区に駐在者が多く住んでいます。
NYやLAに比べると娯楽は少ないですが、物価はアメリカの中では低く、子供がのびのびと過ごせる等、住むにはとても良い場所だと思います。
夏は暑いですが、無料のコミュニティプールやテニスで運動できますし、優しい人も多く、ESLや日本人コミュニティも多いので、お友達も作りやすいです。
治安が良い場所、悪い場所もあるため、治安はもちろん、下記を総合的に判断して、住む家を決めてみてください。
- 学区のレベルは高いか(≒治安が良いか)
- 戸建てが良いかアパートが良いか
- 運転はどれくらうできそうか
- 通勤場所はどこか、
下記記事も併せて読んで、駐在の準備をしていただければ幸いです♪
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↓渡米したら

